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	<title>教育  |  メンタルの強化書</title>
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	<description>仕事・スポーツ・人間関係などの悩みに役立つ、心理学に関する記事を発信するブログ</description>
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	<item>
		<title>自己肯定感を高めるための子育て・教育について</title>
		<link>https://mental-kyoka.com/archives/20792</link>
				<pubDate>Sat, 23 Feb 2019 16:17:23 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[メンタルの教科書 中の人]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[自信・自己肯定感]]></category>
		<category><![CDATA[学校・教育]]></category>
		<category><![CDATA[教育]]></category>
		<category><![CDATA[自己肯定感]]></category>
		<category><![CDATA[子育て]]></category>

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				<description><![CDATA[先行き不透明な昨今、子供に対して学力やコミュニケーション能力の他にも、メンタル面での強さを養ってもらたい…と考える、親御さんや教育に携わっている方は多いことだと思います。 ここでいうメンタル面の強さとは、人生の中で待ち受]]></description>
								<content:encoded><![CDATA[<p>先行き不透明な昨今、子供に対して学力やコミュニケーション能力の他にも、メンタル面での強さを養ってもらたい…と考える、親御さんや教育に携わっている方は多いことだと思います。</p>
<p>ここでいうメンタル面の強さとは、人生の中で待ち受ける不安や苦境に押しつぶされないタフさ、どんなことでも自信を喪失せず、自分の人生に対して投げやりにならず、自分を肯定的に見れること。つまり、<strong>自己肯定感の高さ</strong>を指します。</p>
<p>では、具体的に子供に対してどのように接していけば自己肯定感を高めていけるのか。自己肯定感を高めるためにやってはいけないこととは何か…今回は、このテーマについてお話いたします。</p>
<p>&nbsp;</p>
<h2>自己肯定感を高めるために親・教育者が心がけておくこと</h2>
<h3>条件付きの愛で接しない</h3>
<p>子供の自己肯定感を高めるための基本になるのが「条件付きの愛」で接しないことです。</p>
<p>条件付きの愛とは、たとえば</p>
<ul>
<li>テストでいい成績を取ったときは子供のことを褒めるが、悪い成績をとってしまったときは叱る、無視する、がっかりして失望する。</li>
<li>自分の言うことを聞いてくれていい子でいるときはご機嫌だが、ごねてを言うことを聞かないときは不機嫌になる。</li>
</ul>
<p>というように「○○のときは認めるけど、○○でないときは認めない」という、条件をつけて子供に接することを指します。</p>
<p>親・教育関係者ともに、受験・スポーツ・習い事など子供に対して何かしらの成果や結果を出すことを期待する立場にいる人にとっては、条件付きの愛で接してしまうことは立場上よくあることでしょう。</p>
<p>しかし、条件付きの愛で接してしまうと、子供は自分が条件通りに評価されている状態である限りは自信を持てますが、もしも勉強でつまずいてしまったり、反抗期になって親と距離をとりたくなったときに、今までのように周囲から認められていた自分ではなくなる不安を感じて、自信を失ってしまい、精神的な脆さを育ててしまうことになります。</p>
<p>それを防ぐためにも、子供の自己肯定感を高めるためには、無条件で子供のことを認めることが重要です。</p>
<p>たとえ、勉強の成績が悪かろうと、自分の言うことを聞いてくれなくなろうと、今までどおりに認めて愛情を注ぐことが、子供の自己肯定感を育むためには大事なのです。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>なお、余談ですが、無条件の愛で接することは、同時に子供に携わる大人が持つ人としての器が試されているとも言えます。</p>
<p>自分の思う通りの結果を上げられない子供に対して、イライラしたり、つい失望して「この子を見放すことができれば、どれだけ楽になれるだろうか？」と感じるかもしれませんが、その気持ちを上手く処理した上で、子供に無条件の愛情を注げるか否か…という、精神的なゆとりを持つことが大人には求められていると感じます。</p>
<p>&nbsp;</p>
<h3>子供が頑張った過程(プロセス)を認める</h3>
<p>条件付きの愛からの続きですが、子供を認めるときは成績や自分に見せる態度と言った「結果」を基準にして褒めたり、喜んだりするしないこと。</p>
<p>その代わりに成績をよくするために頑張っていたことや、いい子でいられるように陰ながら努力していたこと…つまり、過程(プロセス)に着目して子供を認めることが重要です。</p>
<p>過程であれば、たとえテストの成績がよかろうと悪かろうと、どちらにしても褒めて認められるので、褒め言葉には苦労しないのが特徴的です。</p>
<p>ただし、過程を見るときはしっかり子供が日々どんなことに取り組んでいるのか、どのような目標を持っておりそのためにどんなことをしているのか…について、よく調べた上で褒めていくことが肝心です。</p>
<p>「これを言えば子供は喜ぶに違いない」と自分の中の思い込みや憶測で子供を軽く扱うのではなく、しっかり一人の人間として尊重して接していくことが欠かせません。<span style="font-size: 12px;">(もちろん、これは子供と関わる場面に限った事ではない)</span></p>
<p>&nbsp;</p>
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<p>&nbsp;</p>
<h3>一度で大量に叱らない</h3>
<p>もしも、子供に対して叱ることが必要になった場合「叱る事柄は一度に付き一つまで」とルールを決めておくようにします。</p>
<p>よく、説教をするときに、過去のことをほじくり返したり、脇道にそれて別の事柄にまで触れてついでにそれも叱っておく…という具合に、一度でまとめて叱ってしまうと、子供に過度な恐怖心を抱かせたり、自分に対する否定的な思い込みを持たせてしまう原因になります。</p>
<p>もしも、叱っているうちにヒートアップしてしまい、ほかの事柄にまで触れてしまいそうになった場合は、一旦その場を離れて冷静になれる時間を作ってみる、あらかじめ叱るべき事柄をメモに書いておきそれ以外は触れないようにする、などの対策を立てておくことで防げます。</p>
<p>&nbsp;</p>
<h3>褒める時に一貫性を保つようにする</h3>
<p>子供を認める時に</p>
<ul>
<li>お手伝いをしたので褒める。</li>
<li>お手伝いをしたけど褒めない。</li>
</ul>
<p>という具合に、どちらもお手伝いをしているのにも関わらず、褒められる時と褒められない時の二種類が存在してしまうと、子供に余計な混乱や不安を与えてしまう原因になります。</p>
<p>子供からすれば、</p>
<ul>
<li>「親or先生の態度は、何が正しくて何が間違っているかよくわからない」</li>
<li>「気まぐれで褒めているのではないか？」</li>
<li>「褒めてくれない時もあるから、自分のことをよく見ていないのでは？」</li>
</ul>
<p>と、自分は大事にされていないと感じてしまう。</p>
<p>つまり、自分は関わるだけの価値がないほどに、軽く扱われていると感じてしまい、自己肯定感を下げる原因になるのです。</p>
<p>そうならないためにも、子供を認めるときはなるべく一貫した態度をとり、しっかり子供のことを見ていると伝えるのが重要です。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>なお、もしも一貫性を保てない場合は、なぜ一貫性を保てないのかという理由を子供に説明して、子供を軽視していないと伝えていくことも大事です。</p>
<p>上で触れた「お手伝いをしたのに褒められない」状況を例にすれば、「あなたがやったお手伝いは、最後までやれていないから褒めていません。だから、最後までお手伝いをしてくれた褒めますよ」という具合に、どうしてお手伝いをしたのに褒めなかったのかという理由をしっかり説明する。</p>
<p>加えて、どうすれば褒められるかまで説明して、しっかりフォローをいれたコミュニケーションを取ることが大事です。</p>
<p>&nbsp;</p>
<h3>自己肯定感を上げようとして焦らないこと</h3>
<p>「子供のメンタルが強くなってほしい」「もっと自分に自信を持って欲しい」と、子供に自己肯定感が育ってほしいと願う人が陥りやすいのが、より早く、より効率的に自己肯定感を付けて欲しいと、焦りを抱いてしまうことです。</p>
<p>活発な子もいれば、控えめで大人しい子もいるように、自己肯定感が育つスピードには個人差があり、自分が思い通りに効率よくスムーズに自己肯定感が身につかないことで、子供に対してイライラを募らせてしまっては、子供に余計な負担をかけてしまいます。</p>
<p>また、大人が焦れば焦るほどに、子供もピリピリとした空気や、自分に向けられている期待に応えることばかりに着目してしまい、期待に応えられれば認められる自信を身に付けてしまう。つまり、条件付きの愛情をかけたときと同じ自信を身につけてしまうことになります。</p>
<p>そうならないためにも、自己肯定感を育てていくときは、どっしりと構えて根気強く接していくだけの器の広さが、大人には求められるのです。</p>
<p>&nbsp;</p>
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<p>&nbsp;</p>
<h2>ピグマリオン効果と子供の自己肯定感</h2>
<p>子供の自己肯定感を上げることに関する心理学用語として<strong>「ピグマリオン効果」</strong>という言葉があります。</p>
<p>ピグマリオン効果はアメリカの教育心理学者ローゼンタールが実験により提唱した言葉で、たくさん褒められて期待をかけられていると感じた人が、その期待に応えようと努力することを指します。</p>
<p>子供の自己肯定感を育てて、メンタル面でのタフさを身に付けるためには、子供に関わる大人が期待や信頼を寄せて認めていくことが大事であること。</p>
<p>つまり、親や教育関係者として子供に自信を持って欲しいのであれば、まずは自分から子供を信頼する姿勢を率先して見せることの重要性を、ピグマリオン効果は示しているのだと分析できます。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>関連記事</p>
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<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
										</item>
		<item>
		<title>飴と鞭の指導方法に関する心理学と問題点</title>
		<link>https://mental-kyoka.com/archives/3589</link>
				<pubDate>Mon, 21 May 2018 15:53:02 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[メンタルの教科書 中の人]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[部活・スポーツのメンタル指導]]></category>
		<category><![CDATA[部活動・スポーツ]]></category>
		<category><![CDATA[心理学用語]]></category>
		<category><![CDATA[教育]]></category>

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				<description><![CDATA[新入社員研修や部活動の指導などで、いつもは厳しい言葉を投げかけて指導するけど、時々褒めたり努力を評価する言葉がけをする教育法は「飴と鞭」の代表例です。 飴と鞭といえば、誰かを教育・指導する方法としては基本的なものであり、]]></description>
								<content:encoded><![CDATA[<p>新入社員研修や部活動の指導などで、いつもは厳しい言葉を投げかけて指導するけど、時々褒めたり努力を評価する言葉がけをする教育法は<strong>「飴と鞭」</strong>の代表例です。</p>
<p>飴と鞭といえば、誰かを教育・指導する方法としては基本的なものであり、どんな人でも効果が出る教え方だ…なんて風潮で語られることもあります。</p>
<p>いいことをすれば褒める、悪いことをすれば叱るというシンプルさゆえに、子供の教育から大人の教育まで応用され、まさに王道的な教育方法とも言えるでしょう。</p>
<p>しかし、飴と鞭は使い方を間違えると精神的に依存させたり、マインドコントロールにつながることもあります。</p>
<p>今回は、そんな飴と鞭に関する心理学についてお話いたします。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<h2>飴と鞭の仕組み</h2>
<p>飴と鞭は人の意欲(モチベーション)を掻き立て、その気にさせるための基本的な法則とも言えます。</p>
<p>その法則について詳しく説明していきます。</p>
<p>&nbsp;</p>
<h3>「報酬」と「罰」を組み合わせる</h3>
<p>飴と鞭の基本は<strong>「報酬」</strong>と<strong>「罰」</strong>を組み合わせることです。</p>
<p>報酬は指導する相手にとって快感を与えるもの、罰は相手にとって不快感を与えるものになります。</p>
<p>例えば体育会系の部活動の場合なら</p>
<ul>
<li>飴(報酬)：努力を認める、励まし・感謝の言葉、チーム内で表彰する、レギュラーに抜擢する…など</li>
<li>鞭(罰)：努力を認めない、厳しい叱責、ペナルティを与える、<a href="https://mental-kyoka.com/archives/1823">連帯責任</a>、降格…など</li>
</ul>
<p>が、報酬と罰の主な内容です。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>なお、報酬という言葉だけに、実際に金銭や物品を報酬(この場合は「ご褒美」と言ったほうが最適)として与えることもあります。</p>
<p>しかし、実際の部活動では誰かに対して金品を与えたり奢ったり優遇すれば、他の部員がえこ贔屓だと感じて意欲を失ったり、物品の受け渡しそのものが問題視されることがあるのであまり現実的ではありません。</p>
<p>そのため、褒める、認めるといったコミュ二ケーションであったり、チーム内での立場の変化といった精神的なものが報酬および罰として与えられます。</p>
<p>&nbsp;</p>
<h3>「条件付け」により行動をコントロールする</h3>
<p>報酬と罰により、人の意欲をコントロールすることは行動心理学では<strong>「条件付け」</strong>と呼ばれています。</p>
<p>実際に指導する時は、相手が自分の意図している事をしたり良い事をすれば報酬を与える。逆に、自分の意図しないことや悪い事をすれば罰を与える、という使い分けをしながら指導していきます。</p>
<p>こうすることで、指導されている人は</p>
<ul>
<li><strong>「何をすれば報酬が受け取れるのか」</strong></li>
<li><strong>「何をしたらば罰を受けるのか」</strong></li>
</ul>
<p>という事を学習し、指導者の意図を汲み取って行動をするようになります。</p>
<p>また、条件付けは人間の他にも、言葉が通じない動物を調教するときにも使われます。</p>
<p>例えば犬にトイレの場所を教えるときに、失敗したら叱る、成功したら褒めたりご褒美を与えて、トイレをどこですれば怒られずに済むか、あるいはご褒美がもらえるのかということを学習していきます。</p>
<p>&nbsp;</p>
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<p>&nbsp;</p>
<h3>飴の与え方は初めは必ず、次第にときどき与える</h3>
<p>いいことをしたら飴(報酬)を与えますが、その与え方にもコツがあります。</p>
<p>より指導の効果を高めたければ、</p>
<ul>
<li><strong>連続強化：いいことをすれば必ず報酬を与える方法</strong></li>
<li><strong>間欠強化：いいことをしても報酬を与えたり、与えなかったりする方法</strong></li>
</ul>
<p>の2種類を駆使していきます。</p>
<p>連続強化は、いいことをすれば必ず報酬がもらえうので最初のうちは効果的ですが、次第に「報酬がもらえるのが当たり前」だと感じてマンネリ化を招く原因になります。</p>
<p>それを防ぐのが間欠強化であり、ある程度モチベーションが上がってきたら、報酬を与えるときと与えないときとを組み合わせて、マンネリ化を防ぐのです。</p>
<p>より飴と鞭の効率を上げたければ、最初のうちはいいことをしたらその度に必ず褒めて報酬を与える。そして、お互いに信頼関係が構築され出したら、報酬を与える頻度を調整して時々与えるようにして相手のモチベーションをうまく調整するのです。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ちなみに、普通に仕事をすれば手に入る報酬にさほど有り難みを感じない一方で、たまにもらえる臨時収入やギャンブルによる収入の方がありがたく感じるのは、前者が連続強化、後者が間欠強化ということが影響していると考えることもできます。</p>
<p>&nbsp;</p>
<h3>鞭の代わりに「無視」を利用することでより強固にする</h3>
<p>飴と鞭とはいえ、鞭ばかりを受け続けたら体も心も痛み、無気力感を生む原因になります。</p>
<p>動物(マウス)を使った飴と鞭を調べる実験でも、罰となる電気ショックを与え続けるとその場にうずくまってしまったり、ストレス性の胃潰瘍で死んでしまうマウスが出てきて、罰を与えることが必ずしも効果があるわけではないと考えられるようになっています。</p>
<p>そこで鞭(罰)の代わりに登場したのが、<strong>無視</strong>することを取り入れることです。</p>
<p>いいことをすれば報酬を与える、逆に悪いことをすれば褒めも貶しもせず無視をすることで、お互いに余計なストレスを抱えずに済むだけでなく、「どうすれば褒められるか」という一点にだけ絞って相手に考えさせることができます。</p>
<p>なお、人によっては「飴でも鞭でもとりあえず構ってくれたらそれが報酬」と感じるケースもありますが、この場合も無視をすることで鞭の意味のなさを解消しつつ、より報酬を受け取れるように学習させることができます。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
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<p>&nbsp;</p>
<h2>飴と鞭の指導方法が抱える問題点</h2>
<h3>罰のせいで無気力や学習性無力感を招くことがある</h3>
<p>罰と報酬をセットにすると言っても、その罰の感じ方は人それぞれです。</p>
<p>ストレス耐性が低く、少し厳しい言葉を言われただけでひどく落ち込んでしまう人にとっては、罰を受ける頻度や罰の強度が高すぎると、無気力感になってしまい行動できなくなることがあります。</p>
<p>また、何度も罰を受け続けていく中で、次第に「自分は何をしても怒られるのだから、いっそ何もしない方がマシだ」という悟りを開いた心理になることもあります。</p>
<p>これは<a href="https://mental-kyoka.com/archives/3159">学習性無力感</a>と呼ばれるもので、指導を受けても怒られた経験が繰り返されたことで「何をやっても無駄」ということを学んだ状態です。</p>
<p>飴と鞭で指導する人の中には、やたらと飴を与えることを渋ったり、いいプレーをしても勝って兜の緒を締めよと言わんばかりに、厳しい言葉を投げかけることを報酬だと考えている人もいます。</p>
<p>しかし、必ずしも<strong>「指導する側の報酬＝指導を受け取る側の報酬」</strong>となるわけではないので、自分でも報酬を与えているつもりでも、相手からすれば「この人は何をやっても怒って報われない」と感じて、無気力を招いてしまうと言えるのです。</p>
<p>&nbsp;</p>
<h3>マインドコントロールに悪用されることがある</h3>
<p>飴と鞭は指導者の思い通りに人をコントロールさせてしまうことから、洗脳やマインドコントロールとして使われることもあります。</p>
<p>例えば、ねずみ講やマルチ商法などの悪徳商法でよくあるのが「ノルマを強いて達成すればランクアップや金銭の報酬を与える、未達ならランクダウンやペナルティを行う」といった仕組みで勧誘を行っていることがあります。</p>
<p>しかし、ここで決められているノルマは決して誰もが頑張れば達成できる適正なもの…とは限りません。</p>
<p>(そもそもが胡散臭い悪徳商法だけに)ノルマの達成は容易ではなく、大抵は失敗して追い詰目られますが、追い詰める中でも時々優しさ(報酬)を見せて、完全に心が折れないように整えていきます。</p>
<p>また、ノルマを達成すれば得られる報酬も現金だけでなく、承認欲求を刺激するようなお金で変えないような多くの人からの賞賛であたり、組織内での権力といった金では手に入らないもの、まさに今その人が欲しいと思っている魅力的なものを用意しておくことで、俄然のめり込みやすくなります。</p>
<p>マルチ商法やねずみ講が、やたらお金や名声にギラギラしたものを報酬としてチラつかせて勧誘をするのは、まさに、金や名声に飢えていたり、それに関して不安がある人の心に入り込むための装飾(もとい虚飾)とも言えます。</p>
<p>&nbsp;</p>
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<p>&nbsp;</p>
<h3>指導者の思いのままに動かせる人間が作れてしまう</h3>
<p>飴と鞭の指導は、いかにも胡散臭い集団のマインドコントロールとして利用されるだけでなく、ごく真面目に活動している部活動や企業といった集団にとって都合がいい人間を育成することもできます。</p>
<p>例えば、アメフトのようにコンタクトプレーで怪我をするリスクがあるスポーツにおいては、不用意に怪我をさせるようなラフプレーをすることは禁止されています。もちろんそんな行為事態、スポーツマンシップに反する由々しきプレーであり認められるものではありません。</p>
<p>しかし、勝利のためにラフプレーを行うことで報酬が、逆にラフプレーをしなければ罰が与えられる指導で教育すれば<strong>「ラフプレー＝報酬」</strong>と学習した選手を育成することができてしまうのも飴と鞭の抱える問題とも言えます。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>なお、マルチ商法にしろスポーツ指導にしろ、どちらも集団で行われることが大半のため、<a href="https://mental-kyoka.com/archives/2918">集団心理(群集心理)</a>や<a href="https://mental-kyoka.com/archives/2904">傍観者効果</a>も働きます。</p>
<p>集団全体でルール違反の行動をすることで責任が分散され罪悪感が薄れてしまう。またはルール違反となる行為をやってはいけないという当然のことが、集団になって冷静な判断ができなくなり、バレないようにやればいい、うまく誤魔化せばいいという冷静さを欠いた非合理的な思考をしてしまうことで、次第に不正行為に手を染めることに抵抗を感じなくなるのです。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>また、指導者からの指示としてやったにせよ、精神的に追い詰められたことから自分の意思でやったにせよ、何かしらの後ろめたさや罪悪感を感じることがあります。</p>
<p>真面目な人ほど、指示を断れなかったことや、追い詰められてルール違反に手を染めたことを気に病み罪悪感を覚えるものです。</p>
<p>しかし、その罪悪感ですら指導者が利用して、更に飴と鞭を与える…例えば、後ろめたいことを後ろめたくないこと、指示を守ってルール違反に手を染めたことを、むしろ賞賛すべきことだと吹き込めば、「ルール違反＝報酬」という思考がより強固になります。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<h2>飴と鞭は指導する側の倫理観・価値観が反映される</h2>
<p>こうして見ると、飴と鞭の教育方法は指導する側の人・集団の思惑、倫理観、価値観を育成された人材に色濃く植え付ける教育方法とも言えます。</p>
<p>指導する側が倫理的にNGな所を責めることを良しとしていたり、グレーゾーンな所でも迷わず行動して利益を得られることを飴と鞭によって学習(≒洗脳)させてしまえば、それこそ反則行為を反則行為とも思わない、疑わない、気づこうとしない人材を生んでしまい、社会問題に発展しかねません。</p>
<p>もしも自分が指導する側に立つのであれば、自分の考えが暴走していないか、本当に自分の教え方に問題がないか…という自分で自分を客観視するメタ視点を持ち続けることが、大切だと感じる次第です。</p>
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<p>参考書籍</p>
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<div class="booklink-detail">植木 理恵 日本実業出版社 2010-02-26</div>
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